ちょいと其処まで

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旧白洲邸 武相荘

8月から放送される、名建築で昼食を食べるらしいドラマの宣伝を見ていたところ、行ったことのある場所がちらほら。けっこう前に行った所は写真が行方不明だったりするのだが、その中でも旧白洲邸 武相荘(ぶあいそう)は前にも何度か行ったことがありつつ、最近も行ったのだった。しかしけっこう写真を撮ったはずなのにデジカメから消えているのはなぜだ。

町田市指定史跡に指定されているこの旧白洲邸 武相荘、その名の通り白洲次郎・正子夫妻が暮らした家。鶴川村(当時)の農家を買い取り1943年に暮らし始めたとのことです。

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白洲次郎第二次世界大戦後、連合国軍占領下の日本で吉田茂元総理大臣に請われ日本国憲法成立などに関与、その後貿易庁(のちに商工省などと統合し通商産業省)長官、東北電力の会長などを勤めました。白洲正子は伯爵家に生まれ、初めて能舞台に上がった女性。古典芸能や骨董に深く精通しており、多くの書籍を出版されています。

武相荘(ぶあいそう)という名は武蔵と相模の境に位置するこの地にちなんだそう。武相荘があるのは東京都町田市ですが、最寄駅である鶴川駅のすぐ側を流れる鶴見川の向こうは神奈川県。また家主の性格、無愛想にもかけているとか。

 

 

小田急鶴川駅から徒歩で15分ほどの住宅街の中にあります。鶴川駅北口を出て東に進み、鶴川駅東口という信号を左、鶴川街道をしばらく進むと、左手にユニクロがあるのでその先を左に入ります。

左手に受付やショップの入った建物がありますが、現在チケットは受付ではなく奥のミュージアムでの販売、ショップは休業のため閉まっていました。ホームページをみたところ、新型コロナ対策のようです。その建物を通り過ぎると次郎が高校時代に乗り回していたというアメリカ車、ペイジSix-38が展示されています。かっこいい。ここはカフェでもあるようですが、営業はしていませんでした。

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正面にある長屋門の横には、しんぶんと書かれた臼の郵便受け。

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門をくぐると手前からバー&ギャラリー、カフェレストラン、一番奥が茅葺屋根のミュージアム

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母屋 ミュージアム

まずは母屋、茅葺屋根のミュージアムに。このミュージアムと庭、散策路の入場料(1100円)を建物に入ったところで購入。ここは応接室や寝室、子供部屋、書斎などの部屋があります。入ってすぐの応接間には家具がずらり。そして書斎がよい。6畳の和室の奥に奥行1間ほどの板張りの空間があり、そこに机が置いてある。壁は本棚に覆い尽くされている。テレワーク用にこんな部屋あったらいいな、などと思ったり。ほかの部屋には正子の食器や着物などが所狭しと展示されていました。なお室内は写真撮影禁止です。

ミュージアムの前は庭になっており、奥は散策路もあります。

庭と散策路を見てからとなりのレストランへ。ここは工作室だったそうで、2階建だったのを1階の天井(2階の床)をとって吹き抜けにして使っていたそう。たしかに部屋の四隅に火打梁があり、窓の高さ、位置もかつての2階用だったのだなとわかる。次郎の身長は185cmあったそうなので、この高さで天井があったままだったら大変だっただろうな。ディスプレイされているものや、ガラスなんかもすてきだ。

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レストラン内部

工作室だった部分の奥に、かつて食堂として使われていた部屋が続いています。ここにも客席があったのには、そのさらに奥にあるトイレに行った時に気がつきました。

14時を過ぎていたので、少し遅い昼ごはんにチキンカレー(1200円 税別)を注文。ランチメニューを頼むとたしかコーヒーか紅茶を200円でつけられますよ、と案内してもらったのでコーヒーも。

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白洲家のチキンカレー

白洲家のカレー、ほんのり辛くておいしかった。福神漬けのようなピクルスのような添え物がよい。そして野菜たっぷりのスープつき。これもおいしかった。出てきたとき一瞬味噌汁かと思い、カレーに味噌汁?となったが違った。でもカレーに味噌汁がついてくるところもあるか。このカレーは「白洲次郎・正子の夕餉」という本にも載っているようです。なおレシピが細かく書いてあるわけではないらしい。

白洲次郎・正子の夕餉

白洲次郎・正子の夕餉

  • 作者:牧山 桂子
  • 発売日: 2008/12/01
  • メディア: 大型本
 

 レストランのランチは15時まで。要予約ですがディナーもあるようです。ファサードも趣がありとてもすてきだったのですが写真が消えました、というか消したんだろうな・・・

お腹がいっぱいになったところで隣のバー&ギャラリーPlay Fastへ。もともと納屋として使われていた建物で、ピロティのような軒下には大工道具などが並んでいます。階段を上り扉を入ると次郎が使っていたというバーカウンターのある小さな部屋が。マッカーサーに贈ったという椅子のレプリカなどが展示されていました。

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ひろびろとしていてゆったりしていていいところでした。こういうところで暮らすのも良さそうだな、と思いつつ茅葺屋根の手入れは大変そう、というか実際に大変らしい。

最寄りの鶴川駅新宿駅から小田急線で30分程度と東京からも比較的近いので(実際東京都だけど)ゆっくりするのにとてもいいところですのでぜひ。

 

旧白洲邸 武相荘 Buaiso

旧白洲邸 武相荘
定休日:月曜
最寄り駅:小田急鶴川駅から徒歩15分
乗用車駐車場16台あり、なお駐車場は徒歩で行くときの道と異なり正面入口からは入れないので、公式ホームページの交通アクセスで確認してください