1968年 メキシコオリンピックのエンブレムがかっこいい件
来年2020年、いよいよ2度目の夏の東京オリンピック。
前回は1964年。
その4年後、1968年夏のオリンピックは中南米初、メキシコの首都メキシコシティ Ciudad de Mexico(Ciudad はスペイン語でcity)で開催されました。サッカー日本代表が銀メダルを獲得したときです。
1964年の東京オリンピックでは、日本を代表するグラフィックデザイナーであり日本グラフィックデザイナー協会初代会長も務めた亀倉雄策氏(1915-1997)がエンブレムおよびポスターをデザインしました。
シンプルで力強い、一目で日本とわかるメッセージ性。すんごくかっこいい。そして美しい。大好きです。
NHKの大河ドラマ「いだてん」にも前野健太演ずる亀倉氏が登場しました。再放送でやっと見られた。ちなみに前野健太は素晴らしいです。いい歌ばかりなのでぜひ聴いていただきたい。
国立代々木体育館を設計した建築家の丹下健三氏(1913-2005)も登場しましたね。世界のクロサワ、黒澤明監督(1910-1998)も。
「いだてん」アツい。
そしてメキシコシティオリンピックのエンブレムもめちゃくちゃかっこいいんです。
デザインはニューヨーク在住のアメリカ人デザイナー、ランス・ワイマン Lance Wyman(1937年ニューヨーク生まれ) 60年代にはジョージ・ネルソン事務所に勤めていたそうです。
コンペ当時は29歳。一般にも開かれたコンペだったとのことで、エントリーが叶ったそうです。
幾何学的な曲線と直線を使ったMEXICOというアルファベットと68。黒と白の線で構成された文字に五輪のマークが施されています。
サイケデリックなようで東京と同様に見てすぐにわかるメッセージ性。大胆。最高。
ポスター類はかなりカラフルでメキシコらしい。
どうですか、このかっこよさ、美しさ。
メキシコに行った際、メキシコシティの近代美術館 Museo de Arte ModernoでTシャツやエコバッグなどが販売していたので購入。
エンブレムと各競技のピクトグラムがデザインされたものも。
Tシャツは390ペソ(1ペソ約6円=約2,400円)
エコバッグのアルファベットと数字のタイポグラフィもいい。
円柱のパッケージにくるりと丸められて入っている。厚めのボール紙に蓋がついている。
購入したパッケージを調べたところ、メキシコシティにある180°SHOPというセレクトショップというかコンセプトショップらしき店でも購入できるとのことでポストカードなどを買い足し。どうやらこのショップが製造販売元っぽい。
ポストカードは5枚セット250ペソ(約1,500円)
こちらはなかなかいいお値段。
どれも本当にかっこいい。
もっとグッズをつくってくれればいいのに。買っちゃう。
かっこいいしか言ってない。
1964年東京オリンピックのエンブレムを使ったグッズもあったら欲しいな。どこかで販売しているのだろうか。けっこう欲しい人いると思うのだけど。自分は間違いなく買う。どうだろう。ぜひ販売して欲しい。
東京オリンピックのエンブレムやランス・ワイマンのインタビューも載っているPen、面白いです。
パリ ル・コルビュジエ ラ・ロッシュ邸
猛暑で閉まっていたコルビュジェのアトリエを後にし、同じくル・コルビュジエ Le corbusierと従兄弟のピエール・ジャンヌレPierre Jeanneret設計の
ラ・ロッシュ邸 Villa La Rocheへ向かうことに。
ピエール・ジャンヌレと共に事務所を構えて間もなくの作品で、スイス人コレクター、ラウル・アルベール・ラ・ロッシュの自宅兼ギャラリー。
1923年設計開始、1925年竣工。
2016年世界文化遺産登録。
途中でカルフールのコンビニ版のような店でコーラとパンを買い、コーラをがぶ飲み。
日差しが強くうだるような暑さだけれど、日本の真夏よりはいくらかましだな、と思いながら歩く。
アトリエからだとメトロを使うと大回りになるので歩くことにしましたが、メトロの最寄り駅は9号線 Jasmin駅。
ギャラリーからは徒歩で25分ほどで到着。
サヴォア邸の木に囲まれた広い敷地内にあるのとは異なり、周囲にも住宅が立ち並んでいる市街地に位置しています。
細い路地を入ると白い外観が見えてきた。
手前はコルビュジエの兄アルベール・ジャンヌレ一家のジャンヌレ邸、こちらはコルビュジェ財団のオフィスになっているので見学は不可。
小さいながらも、コルビュジエが提唱した近代建築の五原則、ピロティ、屋上庭園、自由な平面、水平連続窓、自由な立面(ファサード)が盛り込まれている。
小さいといっても十分広いけれど。
小さな庭で男女2人組が写真を撮っていた。
大きなドアがあるがどうやって入ったらいいかわからないでいると、その男性が呼び鈴を鳴らすようにと教えてくれました。
呼び鈴を鳴らすと中から眼鏡を掛けた背の高い男性がドアを開けてくれたので、ボンジュールと挨拶をして大きな吹抜のあるエントランスホールに入る。
入場料10ユーロを払うと、どこから来たのか聞かれたので日本だと答えると、日本語で壁を触らないようにといった注意事項を説明してくれた。これには少し驚いた。
ほかの見学者は1組だけだったのでゆっくりと見ることができました。
まずは寝室やダイニングといったプライベートなゾーンから。
各部屋はそんなに広くはなくシンプルにまとまっている印象。
エントランスホールの吹抜やそれに面したブリッジはさすがの開放感。
ブリッジの連続窓が美しい。
エントランスホールを挟んで反対側にはギャラリーといった来客を意識した開けたゾーン。
ギャラリーは天井が高く、ハイサイドライトから光がさんさんと入る。照明と建具の水色がかわいらしい。
ギャラリーのスロープを上がった空間にはトップライトがありとても明るい。
住みたい。サヴォア邸も住みたいと思ったけれど、広い敷地にあってこそだと思ったので現実的ではないと感じたけれど、このラ・ロッシュ邸は住宅街の中にあるのでほんのちょっとだけれど現実的な気がしてしまった。たぶん気のせいだけど。
ラ・ロッシュ邸 Villa La Roche
2019年11月現在
月 13:30-18:00
火ー金 10:00-12:30,13:30-18:00
土 10:00-18:00
日祝日 休み
入場料:10ユーロ(学割あり)
アパート兼アトリエとのコンビチケットあり:15ユーロ
パリと熱波とル・コルビュジエのアパート兼アトリエ
サヴォア邸を一緒に見に行った台湾のかわいこちゃんと電車内で別れ、メトロに乗り換えてル・コルビュジエのアパート兼アトリエ Appartement-Atelier de le Corbusierへ。
メトロ9番線 Michel-Ange-Molitor駅から徒歩15分ほど。
10番線 Porte d’Auteuil駅の方が若干近いようだったが、サヴォア邸のあるPoissy駅からの乗り換えを調べたらメトロ9番線の方が楽そうだったので、こちらから行くことに。
14時になる頃で相変わらず暑い。
アトリエのある通りへと道を曲がり、この辺りのはずと地図を見ながら建物の番地と照らし合わせ、ここだ、という建物の前へ。しかし人の気配がない。しーん。
ガラスの框戸、ドアハンドルの横に何か紙が貼ってあるのに気がつきその前に。
なになに、今週さパリの気温高いってアナウンスされてるからね、そうだね、うんうん知ってる、暑いもんね、だから6月28日と29日閉めるよ。
え?休み?がーん。ちなみにこの日は29日土曜日。暑いから閉まってた。休業。翌日曜は定休日、もう行ける日がない。なんてこった。泣いた。さすがに涙は出なかったけど心の中で泣いた。まさか、まさかこんなことになるとは。
うなだれて貼り紙に目を戻すとその下に何か書いてある。ラ・ロッシュ邸はオープンしているのね。ここを見てからラ・ロッシュ邸に行く予定を立てていたので一安心。will be openって書いてあるけど。開いてるってことよね。
いやー、暑いから休みになるというのは想定外だった。おそるべし熱波。でも前日に来てたとしても開いてなかったんだと考えると諦めもつく。つけるしかない。
もともとオープンしているのは週4日、時間も長くはないのと、本来オープンしている日もたまに休みになる日があるようなので、行く前に確認した方がよさそう。前日にでも公式HPを見ていたらこのことが書いてあったのだろうか。
またパリに行けばいいんだ。そうだそうしよう、と心に誓った瞬間でありました。
ル・コルビュジエのアパート兼アトリエ
2019年11月現在
月、火、金 14:00-18:00
土 10:00-13:00、13:30-18:00
入場料:10ユーロ(学割あり)
ラ・ロッシュ邸とのコンビチケットあり:15ユーロ
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