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9月29日はメキシコのトウモロコシの日

メキシコでは9月29日はトウモロコシの日 el Día Nacional de Maíz

メキシコにとって文化的、社会的、経済的に非常に重要な日であるとのこと。メキシコ人にとってトウモロコシは食生活そして文化的にもとても重要なものです。

 

メキシコにとってのトウモロコシ

メキシコ人の主食トルティーヤの原材料でもあるトウモロコシ。ヒスパニック以前の時代からメキシコに存在する作物で、マヤやアステカといった文明の重要な要素でありました。

日本人にとっての米のような存在かと。

この穀物は主食であるだけでなく、先住民のさまざまな神話において生命と豊穣を象徴する神聖なシンボルでもあり、トウモロコシの神様もいるらしい。

トルティーヤ

メキシコ人の主食トルティーヤはとうもろこし粉から作られます。なおとうもろこし粉の他に小麦粉のものがあり、現在では一部スーパーでグルテンフリートルティーヤも売っています。

余談ですが小麦粉のトルティーヤの起源はスペイン経由でメキシコに伝わったアラブのもの。ですのでメキシコの伝統的なトルティーヤはやっぱりトウモロコシ粉のトルティーヤとのこと。

タコス屋に行ったら ¿Maíz o Harina? とうもろこし粉か小麦粉か、とトルティーヤの種類を聞かれるのでどちらか好きな方を注文しましょう。

なおメキシコ人にどちらのトルティーヤ派か聞くと「具による」と言われることがありますが、トウモロコシ粉派(マイス派)の方が断然多い気がします。

トルティーヤの材料 トウモロコシ粉 マサ

トルティーヤの原材料となるトウモロコシ粉、マサ Maza は普通にスーパーで売っています。日本の小麦粉や薄力粉みたいな1kg の紙パッケージに入っているものが多い。メーカーや種類にもよりますが20ペソ前後(約150円)くらい。

日本の友人に聞いたら、日本ではそもそも売っているところが少ないし1kg1,000円はすると聞いてびっくり。まあ輸送費とかかなりかかるもんな、と。

Maíz なのかElote なのか

一点だけ疑問なのが、このMaíz マイスというのはいわゆるトウモロコシの身で、トウモロコシそのままのものはElote エロテというのですが、この記念日はMaíz。

この日を祝うための写真とかイラストをみるといわゆるElote なんだけどどうなっているんだ、というわけでメキシコ人に聞いてみたところ「なんでだろうね」とのこと。なんでだろうね。

屋台で売っているトウモロコシ料理

ストリートフードとして道端の屋台で売られているメキシコならではのトウモロコシ料理、エローテとエスキーテ。とくにエスキーテが美味しいと個人的には思っています。メキシコに行ったらぜひ食べて欲しい一品です。

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メキシコのアーティストによるトウモロコシを使ったアート作品

メキシコ人アーティスト、ダミアン・オルテガ Damián Ortega 1967年メキシコシティ生まれ

トウモロコシを使った立体作品を数多く発表しています。

たまたまとある美術館でそのコレクションを見たことがあるのですがとてもよかったです。

とくにメキシコ人には刺さるんしゃないかな、と思いました。

このダミアン・オルテガはトウモロコシアート作品以外にもさまざまな造形作品を発表しています。メキシコ人に愛されるボチョ、メキシコでのフォルクスワーゲンのビートルの愛称、を解体して天井から吊るしてある作品は圧巻。

新潟県で行われている「大地の芸術祭」に出展したこともあるようですが、トウモロコシやビートルではなかった模様。


Corn and Industry

 

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日本の甘いトウモロコシも久しぶりに食べたくなってきたな。