オアハカの舞踊の祭り ゲラゲッツアに行ってきた
メキシコ南部のオアハカ Oaxacaで毎年7月に開催される、ラテンアメリカ最大規模の民族舞踊の祭
ゲラゲッツアGuelaguetza
オアハカきっての一大イベントです。ゲラゲッツアとはサポテコ語で「シェアする、共有する」といった意味。オアハカ州の州都オアハカ市の中心部だけでなく、周辺の村々でも開催されます。
なお残念ながら2020年のゲラゲッツアは新型コロナウィルスの影響で中止となりました。来年を楽しみに!(2020年5月追記)
毎年7月16日以降の月曜日、2週にわたって開催されます。2019年は7月16日が火曜日だったため、22日と29日でした。一番有名なのがオアハカ市中心部「フォルティンの丘」の上にある野外劇場、アウディトリオ・ゲラゲッツア Auditorio Guelaguetzaにて開催されるゲラゲッツア。この1万人以上を収容する野外劇場、なんとゲラゲッツアのために建設されたとのこと。2019年7月22日にこのアウディトリオ・ゲラゲッツアでのゲラゲッツアを見てきました。
チケットについて
アウディトリオ・ゲラゲッツアで鑑賞するには
・有料のA席、B席(前売り)
・無料のC席、D席(当日並ぶ)
があります。
各日10時からと16時からの2回公演。定価は手数料込みでA席が1,290ペソ(約7,700円)、B席が1,045ペソ(約6,300円)だったかと。数年前より高くなっているらしいので2020年は異なるかもしれません。
有料席は毎年5月頃からWEBなどで販売開始されます。しっかりした紙のチケットだったので日本で個人で購入できるのかは不明、受け取りどうするんだろう。2019年は、オアハカ出身でアカデミー賞撮影賞などを受賞した映画「ROMA」の主演女優ヤリッツァ・アパリシオがオフィシャルプロモーションビデオに出演したことで、当日本人が出るのでは?という噂が浮上、チケット即完売、そして転売で高騰したとかしないとか。その騒ぎを聞いてか本人が「ゲラゲッツアには出ない」と明言したとのこと。
が、ゲラゲッツアを見にいくのを決めた時点ではそのあたりのことは分からず、行って考えようと。
チケットを入手(ただし旅行代理店で)
2,3日前にWEBの販売ページにアクセスしたものの当然完売で。市庁舎のようなところが案内所になっていたので行ってみたところ、係の人はスペイン語のみだったのでgoogle翻訳を使って聞いてみたもののこちらでも当然完売と。どうしたものかとソカロをウロウロしていたところ、旅行代理店の看板にチケットあるぞ、てな張り紙を発見。英語で値段を聞いてみたところまあまあお高かったので一旦退散。翌日ここで買うことになるのだけれど。
その翌日、知り合ったスペイン語が堪能な方にご一緒してもらい、再度案内所へ。前日知り得なかった情報を聞き出して頂いた。当日会場にダフ屋がいることもあるとか、値段は定価よりは高いんだけど、良心的な値段のこともあるし、めっちゃ高いこともあるっぽい、ダフ屋がいるかはわからんけど、とか。無料席は当日並んで早いもの勝ち、早朝、早い人は深夜から並ぶこともある、とか。何時に行けば大丈夫てのはわからん、とか。
そして前日に行った旅行代理店へ。まだ張り紙があったので中に入ってみると前日とは違う人が対応してくれました。前日言われた値段より安い。まじですか。その時点で代理店にチケットがなく、どの席かはわからないけれど今支払わないとほかで売れてしまうかもしてないとのこと。確実に入りたかったのでありがたく購入。B席、定価の約2倍。1時間後に戻ってきてと言われたのでその辺をぶらぶらし、時間を潰して戻るとチケットが。
観光客が多くなってチケットの定価自体が値上がりしたりダフ屋が増えたりといったことになってきているらしくうしろめたい気持ちもなくはなかったが、ごめんなさい、買いました。これを見るために来たので確実に入りたかった(言い訳)なお地元のメキシコ人の知人に聞いたところ、値段が高いし無料席に並ぶのも大変だしオーディトリオでは見ない、と言っていました。ほぼ観光客向けになっているようです。
ちなみに当日会場入口でチケット余っちゃった様子の人やダフ屋らしき人も見かけました。スペイン語堪能な方たちは当日の早朝、たしか5時頃だったかに並び、C席をゲットされていました。
いざ鑑賞
さて当日、チケットに書いてあるゲートから入場。
まず荷物検査があります。ペットボトルなどは持ち込み禁止で没収されますが、テープに名前を書いて預かりも可能なようでした。結構な人数なのに。会場内で飲み物や軽食が販売されているので飲み物はそこで買いました。
A席B席は麦わら帽子の配布がありました。リボンがついているのだけど、ゲラゲッツアと書いてあるものと、スポンサー名が書いてあるものがあり。そんなことはつゆ知らずスポンサー名の書いてある方を貰ってしまった。席に着いてまわりを見渡して気付く。ゲラゲッツアの方もらえばよかった!自分の席はB席の後ろの方、そして端の方。天井吊りの機材が写真に写り込んでしまったり、いい席というわけではなかったですが、ちょこっとステージの裏側が見えたりトイレが近かったり、という利点はありました。確実に入りたかったし。数年前は幕の屋根がついていなかったらしいですが、ちゃんと屋根ありました。天候にもよりますがこのときは風が吹き抜けていたので涼しいというかちょっと肌寒かった。羽織るものを持っていった方がよいです。A席はほかにもお土産があるようで、座席の上にスポンサー名入りの袋が置いてありました。ペットボトルの水が入っていた様子。
いよいよはじまりはじまり。
音楽に合わせて可愛らしい衣装を見にまとった踊り子が登場。地域によって衣装もさまざまで楽しい。のんびりした踊りから激しいダンスまで。
頭上に花火をつけた牛の人形のようなものを持ってグルグル回ったり。爆竹のような音を上げながら四方に火花が飛び散る!
迫力満点、これはステージ上でやっていましたが街中のパレードでもやることがあります。だけど近くにいるとけっこう怖い。
#guelaguetza2019 pic.twitter.com/fZmfJAjRIx
— ウチトソトオ (@uchitosotoo) February 3, 2020
そしてゲラゲッツアの醍醐味、各グループのダンスが終わるとその村の特産物などを客席に投げる!客は席から立ち上がってそれらをキャッチの争奪戦。これがとても面白い。みんなもらった麦わら帽子をヒラヒラと振ったり手を振ったりして「こっちに投げて!」とアピール。
#guelaguetza2019 pic.twitter.com/QVy7Kmxb7n
— ウチトソトオ (@uchitosotoo) February 2, 2020
ステージの上からはもちろん、ステージから離れたところは会場にいるスタッフが投げてくれます。パイナップル、パパイヤ、小さなカゴ、メスカルなんかも。さすがにパイナップルや陶器に入ったメスカルのような大きいものやぶつかって危なそうなものは、ステージ近くでソフトに投げられたりスタッフが手渡ししたり。ほかにもパンやトスターダスのようなものなどなど。ちゃんと紙袋に入っています。動画でお見せしたい。とりあえず動画をツイートするというアナログ?な方法にて載せてみました。
とにかくいろんなものが飛んでくる。席によって飛んでくる量は異なりますが、C,D席にもちゃんと飛んできますよ。自分の席は少なめでしたが、近くの席の人から貰ったり、こちらからあげたり。食べ物はみんなその場でパクパク。
フロール・デ・ピーニャ Flor de Piña(パイナップルの花)という踊りがたまらない。すごく人気があります。パイナップルを持ちながら踊る、そして衣装も可愛い。San Juan Bautista Tuxtepecという村。
17組だったか、各グループのダンスと投げられるものをキャッチを堪能し、最後はすべてのグループがステージ上へ。踊る!躍りまくる!!すんばらしいフィナーレ。
最高。ちなみに夜の部は花火が上がった模様。
そして終演、踊り子たちも同じ出口から出るので間近でみることができます。頭に乗せた花、重そう。
出るのは席のゾーン毎に順番なのととにかくひとが多いので多少時間がかかります。
会場から出て歩いていると、午後の部の無料席に並んでいるらしき長い列が。驚きの長さ。みんな入れただろうか。
なおこの会場以外の街中でもいろいろなイベントが行われていました。
とにかく!見て楽しい、投げられるものをキャッチして楽しい、よいお祭りでした。今年2020年は7月20日と27日。チケット発売がいつかはまだわからないのですが、近くなったらチェックしてみよう。
今年のゲラゲッツアは新型コロナウィルスの影響で中止になりました。残念。